テクニカル分析とは?初心者向けにチャートの基本パターンをわかりやすく解説!

個別株分析

情報更新日:2026年10月4日

※本記事は、公開後も必要に応じて内容を見直し、情報を更新しています。

■はじめに

個別株へ投資する際、

「今買ってもいいのかな?」

「もう少し待った方がいいのかな?」

と迷うことはありませんか?

そんなときに、投資判断の参考として使われる分析方法の一つがテクニカル分析です。

前回の記事では、企業の業績や財務状況、事業内容などから企業を分析するファンダメンタルズ分析について解説しました。

一方、テクニカル分析では、

株価チャートや出来高など、過去の市場データを分析して、現在の相場状況や値動きの傾向を考えます。

代表的なものとして、

  • 移動平均線
  • ゴールデンクロス・デッドクロス
  • ダブルボトム・ダブルトップ
  • ローソク足
  • RSI
  • MACD

などがあります。

ただし、最初に覚えておきたいのが、

テクニカル分析を使っても将来の株価を正確に予測することはできないということです。

過去に同じようなチャートパターンが形成されたとしても、その後も同じ値動きになるとは限りません。

本記事では、こうした注意点も踏まえながら、初心者の方が知っておきたいテクニカル分析の基本を紹介します。


■テクニカル分析とは?

テクニカル分析とは、株価や出来高などをチャート化し、その動きや傾向を分析する方法です。

日本取引所グループ(JPX)では、価格や売買高などの統計データをグラフ化・指標化したものを「チャート」とし、チャートを主体として価格の分析などを行うことを「テクニカル分析」と説明しています。

代表的なチャートや指標には、

  • ローソク足
  • 移動平均線
  • RSI
  • MACD
  • ボリンジャーバンド
  • 出来高

などがあります。

また、

  • ゴールデンクロス
  • デッドクロス
  • ダブルボトム
  • ダブルトップ
  • カップ・ウィズ・ハンドル

など、チャートの形や移動平均線の位置関係を参考にする方法もあります。

ただし、

「この形になったから必ず上がる・下がる」というものではありません。

チャートはあくまで投資判断に利用できる情報の一つとして考えることが大切です。

『テクニカル分析の基本パターン早見表』も作成しています。

以下、それぞれ詳しく見ていきましょう。


■ファンダメンタルズ分析との違い

テクニカル分析とよく比較されるのが、ファンダメンタルズ分析です。

ファンダメンタルズ分析では、

  • 売上高
  • 利益
  • 財務状況
  • キャッシュフロー
  • 事業内容
  • 成長性
  • 競争力

など、企業そのものについて分析します。

一方、テクニカル分析では、

  • 株価
  • 出来高
  • 移動平均線
  • ローソク足
  • チャートパターン

など、市場で実際に形成された価格や売買データを分析します。

私自身は、

企業分析(ファンダメンタルズ分析)を重視したうえで、購入タイミングなどを考える材料の一つとしてテクニカル分析も確認する

という使い方をしています。

ただし、これは筆者個人の投資方法であり、この組み合わせによって投資成果が良くなることを保証するものではありません。


■まず覚えたい「移動平均線(MA)」

私がチャートを見るときに、よく確認しているのが

移動平均線(Moving Average:MA)です。

移動平均線とは、一定期間の株価の平均値を計算し、それを線でつないだものです。

例えば5日移動平均線の場合、直近5日間の終値を使って平均値を算出します。

よく利用される期間として、

  • 5日
  • 25日
  • 75日
  • 200日

などがあります。

ただし、利用する期間に絶対的な決まりがあるわけではありません。

投資家の運用期間や分析方法、日足・週足・月足などによっても確認する移動平均線は異なります。

移動平均線を見ることで、

現在の株価が一定期間の平均と比べてどの位置にあるのかを確認しやすくなります。


■ゴールデンクロス・デッドクロス

移動平均線を利用した代表的な見方の一つが、

  • ゴールデンクロス
  • デッドクロス

です。

ゴールデンクロス

一般的に、短期の移動平均線が、より長期の移動平均線を下から上へ抜ける状態を指します。

相場の変化を見る一つの材料として利用されています。

デッドクロス

反対に、

短期の移動平均線が、より長期の移動平均線を上から下へ抜ける状態を指します。

こちらも相場の方向性を確認する材料として利用されます。

ただし注意したいのは、

ゴールデンクロスが発生したから必ず株価が上昇するわけでも、デッドクロスが発生したから必ず下落するわけでもない

ということです。

移動平均線は過去の株価から計算されるため、実際の株価変動より遅れてシグナルが現れる場合もあります。

そのため私は、クロスだけを理由に売買するのではなく、株価のトレンドや出来高、企業業績などもあわせて確認するようにしています。


■ダブルボトム・ダブルトップ

チャートの形を見る代表的なパターンとして、ダブルボトム・ダブルトップがあります。

ダブルボトム

株価が下落した後、安値付近で2回底を形成し、「W」のような形になるチャートパターンです。

2つの底の間にある高値付近は「ネックライン」と呼ばれ、この水準を上抜けるかどうかが注目されることがあります。

ダブルトップ

反対に、株価が高値付近で2回天井を形成し、「M」のような形になるチャートパターンです。

こちらもネックラインを下回るかどうかが注目されることがあります。

ただし、

W型になれば必ず上昇する、M型になれば必ず下落するというものではありません。

一度パターンを形成したように見えても、その後反対方向へ動くこともあります。


■カップ・ウィズ・ハンドル

成長株投資などで知られているチャートパターンの一つが、

カップ・ウィズ・ハンドルです。

名前の通り、

カップ(コップ)のような形を形成した後、小さな調整によって持ち手(ハンドル)のような形が形成される

ことから、この名前が付いています。

米国の投資家ウィリアム・オニール氏の投資手法でも知られるチャートパターンです。

ただし、カップ・ウィズ・ハンドルに見える形が形成されたとしても、その後の株価上昇が保証されるわけではありません。

企業業績や市場環境、出来高など、ほかの情報とあわせて判断することが重要です。


■窓(ギャップ)とは?

株価チャートを見ていると、前後のローソク足の間に空白ができることがあります。

このような価格帯の空白を一般に、

窓(ギャップ)と呼びます。

代表的なものとして、

  • 上方向へ価格が離れる「ギャップアップ」
  • 下方向へ価格が離れる「ギャップダウン」

があります。

決算発表や重要なニュースなどによって、前日の取引終了後から翌日の取引開始までに市場参加者の評価が大きく変わった場合などにも発生します。

また、その後株価がギャップの価格帯へ戻ることを、

「窓埋め」と表現することがあります。

ただし、

「開いた窓は必ず埋まる」という決まりはありません。

窓についても、売買判断を行う際の一つの参考情報として考える必要があります。


■ローソク足の基本

株価チャートを見るうえで基本となるのが、ローソク足です。

ローソク足は、

  • 始値
  • 高値
  • 安値
  • 終値

という「四本値」を一つの記号で表したものです。

1日単位なら「日足」、1週間単位なら「週足」、1か月単位なら「月足」と呼ばれます。

陽線

終値が始値より高かったローソク足です。

陰線

終値が始値より低かったローソク足です。

なお、陽線・陰線を赤・青、赤・緑、白・黒など、どの色で表示するかはチャートサービスの設定によって異なります。

そのため、「赤=必ず陽線」「青=必ず陰線」ではありません。

上ヒゲ

ローソク足の実体から高値まで伸びている線です。

その期間中に高値まで上昇したものの、終値はそれより低い位置になったことを表します。

下ヒゲ

ローソク足の実体から安値まで伸びている線です。

その期間中に安値まで下落したものの、終値はそれより高い位置になったことを表します。

上ヒゲ・下ヒゲは市場の値動きを考える材料になりますが、

ヒゲの長さだけで今後の上昇・下落を判断することはできません。

前後のローソク足や出来高、相場全体の流れなどとあわせて確認することが大切です。


■出来高も確認してみよう

テクニカル分析では、株価だけでなく、出来高も重要な情報の一つです。

出来高とは、一定期間に成立した株式の売買量を表します。

例えば株価が大きく動いたとき、

「出来高も大きく増えているのか」

を確認することで、市場参加者の売買がどの程度活発だったのかを見る材料になります。

ただし、出来高が増加したから必ず上昇する、あるいは下落するというものではありません。

株価と出来高をセットで確認するという考え方を覚えておくと、チャートを見る際に役立ちます。


■その他によく使われるテクニカル指標

テクニカル分析には、今回紹介したもの以外にも多くの指標があります。

例えば、

  • MACD
  • RSI
  • ボリンジャーバンド
  • 一目均衡表
  • ストキャスティクス
  • 出来高分析

などがあります。

初心者の段階ですべて覚える必要はないと私は考えています。

まずは、

  • ローソク足
  • 移動平均線
  • 出来高
  • ゴールデンクロス・デッドクロス
  • ダブルボトム・ダブルトップ

など、比較的基本的なものから実際のチャートを見ながら覚えていくと理解しやすいと思います。


■筆者が実際に見ているポイント

私はまずファンダメンタルズ分析で「投資対象として検討したい企業か」を確認し、その後、購入タイミングを考える材料としてチャートを確認しています。

チャートを見る際は、主に日足、移動平均線、チャートの形状、過去の高値・安値、出来高を確認しています。

ここからは、実際に私がパランティア(PLTR)へ投資した際、これらをどのように見ていたのかを紹介します。


■パランティア(PLTR)への投資で、私が実際にチャートをどう見たか

私がテクニカル分析を実際の投資判断に利用した例の一つが、パランティア・テクノロジーズ(Palantir Technologies/NASDAQ:PLTR)への投資です。

ただし、私はチャートを見てすぐに購入を決めたわけではありません。

まず決算や売上高の成長、事業内容などを確認し、

「企業として今後も投資対象として検討したいか」をファンダメンタルズ面から考えました。

そのうえで、実際にどの価格帯で購入するかを考えるためにチャートを確認しました。

私がチャートを見るときは、主にmoomoo証券を利用しています。

チャートが比較的見やすいため、

日足 → 移動平均線 → チャートの形状 → 過去の安値・高値 → 出来高

という順番で確認することが多く、移動平均線については5日・25日・75日・200日移動平均線を表示して確認しています。

まず約130ドルを一つのサポートライン候補と考えた

当時のチャートを見ると、一つ前の安値が約130ドル付近にありました。

そこで私は、「130ドル付近が一つのサポートラインになるかもしれない」

と考え、この価格帯まで下落したところで購入しました。

ただし、サポートラインは「ここまで下がれば必ず反発する価格」ではありません。

実際、私自身も過去に、

「ここがサポートラインだろう」と思って購入したものの、そのまま簡単に下抜けた

という経験を何度もしています。

そのため、130ドル付近ですべて購入するのではなく、その後さらに下落する可能性も考えて資金を残しておきました。

デッドクロス後も120ドル付近で追加購入

その後、株価はさらに下落しました。

移動平均線を見ると、135ドル付近で5日移動平均線が25日移動平均線を上から下へ抜け、デッドクロスを形成しました。

一般的には相場の弱さを見る材料の一つとして使われる形ですが、私は「デッドクロスだから売る」とは考えませんでした。

ファンダメンタルズ面では引き続き投資対象として見ていたため、さらに下落した120ドル付近で追加購入しました。

ここで重要なのは、

「デッドクロスが出たから下落する」「ゴールデンクロスが出たから上昇する」と決めつけなかったこと

です。

私自身、これまでに、

  • ゴールデンクロスを確認して購入したのに、その後下落した
  • サポートラインだと思った価格を簡単に下抜けた
  • ゴールデンクロス形成後に急騰したものの、すぐに元の水準へ戻った

といった経験を何度もしています。

そのため現在は、クロスそのものを売買の決定打にはしていません。

110ドル付近では市場心理も参考にして買い増した

さらに下落し、5日移動平均線が25日移動平均線を明確に下回った状態で株価が110ドル付近になったとき、もう一度買い増しました。

このとき参考にしたものの一つが、証券会社の掲示板に投稿されている投資家のコメントでした。

株価下落に伴って悲観的なコメントがかなり増えていたため、私はウォーレン・バフェット氏の投資に関する有名な考え方である、市場参加者が恐れている局面でも冷静に投資機会を考える姿勢を思い出しました。

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そして、企業業績などを改めて確認したうえで、自分自身が投資対象として見ていた考えに大きな変化はないと判断し、追加購入しました。

ただし、掲示板が悲観的になったから株価の底が近い、という意味ではありません。

掲示板の投稿は市場参加者の心理を考える参考情報の一つにはなりますが、その後の株価を予測できるものではありません。

私自身も、掲示板だけを根拠に購入したわけではありません。

実際に価格が下がると「もっと下がるかも」と迷う

テクニカル分析を実際の投資に使っていて、私が最も難しいと感じるのがここです。

事前に、

「130ドルまで下がったら買おう」と考えていたとしても、実際に130ドルまで下落すると、

「このままもっと下がるのでは?」と思います。

その一方で、

「ここが底で、買わなければ反転上昇してしまうのでは?」とも考えてしまいます。

しかし、どちらになるのかを事前に正確に知ることはできません。

チャートを勉強していても、私自身の経験や知識がまだ十分ではない部分もありますし、そもそもテクニカル分析だけでは判断できないことも多いと感じています。

だからこそ私は、一つの価格ですべて購入するのではなく、今回のPLTRでは130ドル付近、120ドル付近、110ドル付近と複数回に分けて購入しました。

これは底値を当てるための方法ではなく、

「自分には底値が分からない」という前提で取った、当時の私なりの方法です。

その後、株価が反発する場面もありましたが、私が購入した後に株価が上昇したことが、この方法の正しさを証明するものではありません。

別の相場であれば、110ドルを下回ってさらに下落していた可能性もあります。

この経験からも私は、

テクニカル分析は「将来の株価を当てる方法」ではなく、「現在の株価がどのような状態にあるのかを整理し、自分の投資判断を考えるための材料」

として利用するようにしています。

※上記は筆者自身の過去の投資体験を紹介するものであり、パランティア株や特定の価格帯での購入・保有・売却を推奨するものではありません。


■テクニカル分析だけに頼らない

今回の記事で最も伝えたいのが、

テクニカル分析は便利ですが、それだけで将来の株価が分かるわけではないということです。

例えばゴールデンクロスが発生した直後に株価が下落することもあります。

反対に、デッドクロスが発生した後に株価が反発することもあります。

チャートパターンは過去の値動きから作られたものであり、

過去と同じパターンが、将来も同じ結果を生む保証はありません。

そのため私は、

「チャートに売買を決めてもらう」のではなく、「投資判断を考えるための材料の一つとしてチャートを見る」

という位置付けで利用しています。


■まとめ

今回は、初心者の方向けにテクニカル分析の基本について紹介しました。

テクニカル分析では、

  • ローソク足
  • 移動平均線
  • 出来高
  • ゴールデンクロス・デッドクロス
  • ダブルボトム・ダブルトップ
  • カップ・ウィズ・ハンドル
  • 窓(ギャップ)

など、さまざまな方法で株価の動きを分析します。

私自身は、

ファンダメンタルズ分析で企業を調べ、テクニカル分析も参考にしながら購入タイミングなどを検討する

という使い方をしています。

ただし、テクニカル分析は未来を予測する万能な方法ではありません。

チャートパターンが形成されたとしても、その後の値動きが予想と反対になることはあります。

また、企業の業績悪化や市場環境の変化などによって、チャートの形が大きく変わることもあります。

そのため、

一つの指標やチャートパターンだけで投資判断を行わず、企業情報やリスクなど複数の情報を確認する

ことが大切だと私は考えています。

まずは基本的なローソク足や移動平均線から学び、実際のチャートを見ながら少しずつ理解を深めていきましょう。


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■参考・情報源

本記事では、テクニカル分析・チャート・ローソク足などの基本情報について、日本取引所グループ(JPX)の公開情報を参考にしています。

日本取引所グループ(JPX)|株価検索・株価チャートの表示内容について
JPX公式ページ

日本取引所グループ(JPX)|用語集「チャート」
JPX「チャート」

日本取引所グループ(JPX)|用語集「陽線・陰線」
JPX「陽線・陰線」

パランティアの業績については、同社の投資家向け公式資料を参考にしています。

Palantir Technologies|Q1 2026 Business Update
Palantir Q1 2026 Business Update

Palantir Technologies|Investor Relations
Palantir Investor Relations

また、過去の投資成果が将来の成果を保証するものではないという考え方について、米国SECの投資家向け情報も参考にしています。

Investor.gov(U.S. Securities and Exchange Commission)|Performance Claims
Investor.gov Performance Claims

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