株式投資の基礎⑤【米国・日本・新興国の代表的な指数と投資信託・ETFを紹介】

株式投資の基礎

情報更新日:2026年8月26日

※本記事は、公開後も必要に応じて内容を見直し、情報を更新しています。

■はじめに

前回の「株式投資の基礎④」では、投資信託とETFの基本的な仕組みについて紹介しました。

投資信託やETFについて調べていると、

「S&P500ってそもそも何?」

「日経平均とTOPIXは何が違うの?」

「米国以外にも投資できるの?」

「新興国に投資する商品もあるの?」

といった疑問が出てくるのではないでしょうか。

そこで今回は、米国・日本・新興国の代表的な株価指数(インデックス)と、それらへの投資に利用される代表的な投資信託・ETFについて、初心者向けに分かりやすく紹介します。

なお、ここで紹介する商品は特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。

信託報酬や経費率、構成銘柄などは変更されることがあるため、実際に投資する際は必ず運用会社などの最新情報をご確認ください。


■米国の代表的な株価指数と投資信託・ETF

まずは、世界の株式市場でも大きな存在感を持つ米国株から見ていきましょう。

代表的な指数として、

  • S&P500
  • ダウ平均
  • NASDAQ総合指数
  • NASDAQ100

などがあります。

それぞれ特徴が異なります。


■S&P500とは?

S&P500は、米国を代表する大型株500社で構成される株価指数です。

S&P Dow Jones Indicesによると、S&P500は米国大型株市場を代表する指数の一つで、米国株式市場の利用可能な時価総額のおよそ80%をカバーしています。

単純に「米国で時価総額が大きい500社」を並べているわけではなく、時価総額や流動性、浮動株比率、収益性など一定の基準を満たした企業から構成されています。

そのため、

「米国の代表的な大型企業へ幅広く投資するための指数」と考えると分かりやすいでしょう。

代表的な投資商品としては、

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
  • Vanguard S&P 500 ETF(VOO)

などがあります。

VOOの経費率は、2026年4月28日時点で『年0.03%』となっています。

ただし、過去にS&P500が長期的に成長してきたからといって、将来の値上がりが保証されているわけではありません。

米国株式市場全体が下落すれば、S&P500に連動する投資信託やETFも下落する可能性があります。


■ダウ平均とは?

ダウ平均は、正式には『ダウ・ジョーンズ工業株価平均(Dow Jones Industrial Average)』と呼ばれる指数です。

米国を代表する30社で構成されており、非常に長い歴史を持っています。

ニュースなどで、

「NYダウが上昇しました」

「ダウ平均が最高値を更新しました」

などと報道されているのを見たことがある方も多いと思います。

S&P500が500社で構成されるのに対して、ダウ平均は30社なので、より限られた代表企業の値動きを示す指数という違いがあります。


■NASDAQ総合指数とNASDAQ100とは?

ここは少し混同しやすいポイントです。

「NASDAQ」という言葉は米国の株式市場そのものを指す場合もありますが、投資の世界では、

NASDAQ総合指数(NASDAQ Composite Index)NASDAQ100指数(Nasdaq-100 Index)

という株価指数もよく登場します。

NASDAQ市場にはテクノロジー関連企業が多く上場しているため、これらの指数もテクノロジー企業の影響を受けやすい特徴があります。

中でもNASDAQ100は、NASDAQ市場に上場する企業のうち、金融企業を除く大型企業100社を中心に構成される指数です。

代表的なETFとして、Invesco QQQ ETF(QQQ)があります。

QQQはNASDAQ100指数への連動を目指すETFで、2025年の制度変更後、総経費率は**0.18%**となっています。

テクノロジー関連企業の比率が高いため、大きな成長が期待される局面がある一方で、S&P500などと比較して値動きが大きくなる場合がある点には注意が必要です。


■日本の代表的な株価指数と投資信託・ETF

続いて、日本株の代表的な指数を見てみましょう。

日本では主に、日経平均株価(日経225)TOPIX(東証株価指数)がよく知られています。


■日経平均株価とは?

日経平均株価(日経225)は、東京証券取引所に上場している企業の中から選定された225銘柄で構成される株価指数です。

日本経済新聞社が算出・公表しています。

ニュースで、

「今日の日経平均株価は○○円でした」

と報道されるときの「日経平均」がこの指数です。

日本を代表する企業が多く含まれているため、日本株式市場の動きを確認するときによく使われる代表的な指数の一つです。

代表的な投資商品としては、

  • eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
  • NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信(1321)

などがあります。


■TOPIXとは?

TOPIX(東証株価指数)も、日本株を代表する重要な指数です。

日経平均が225銘柄で構成されているのに対し、TOPIXはより幅広い日本企業を対象とした時価総額加重型の指数です。

以前は「東証一部の全銘柄を対象とした指数」と説明されることが多かったのですが、東京証券取引所の市場再編やその後の指数改革によって、現在は構成銘柄の見直しが進められています。

さらにJPXでは、2026年10月以降もTOPIXの見直しに伴う変更が予定されています。

そのため、

「日経平均よりも幅広く、日本株式市場全体の動きを捉えることを目的とした指数」

と理解しておくとよいでしょう。

代表的な投資商品として、

  • eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
  • MAXIS トピックス上場投信(1348)

などがあります。


■日経平均とTOPIXの違い

初心者の方は、「日経平均とTOPIX、結局何が違うの?」と思うかもしれません。

簡単に整理すると、

日経平均

→ 代表的な225銘柄を対象

TOPIX

→ より幅広い日本企業を対象

という違いがあります。

また、指数の計算方法も異なるため、同じ日に日経平均とTOPIXで値動きに差が出ることもあります。

どちらも日本株を見るうえで重要な指数ですが、対象企業や算出方法が異なる指数だということを覚えておきましょう。


■新興国の代表的な指数と投資信託・ETF

米国や日本以外にも、世界には今後の経済成長が期待される国々があります。

こうした国々は一般的に、新興国(エマージング・マーケット)と呼ばれています。

代表例として、

  • 中国
  • インド
  • 台湾
  • ブラジル
  • インドネシア

などがあります。

ただし、どの国を「新興国」と分類するかは、指数を算出する会社によって異なる場合があります。


■新興国投資の特徴

新興国では人口増加や所得水準の向上、産業発展などによって、将来的に高い経済成長が期待される国があります。

一方で、

  • 政治情勢
  • 通貨・為替変動
  • 法制度
  • 地政学リスク
  • 株式市場の流動性
  • 政府による規制

など、先進国とは異なるリスクにも注意する必要があります。

つまり、「経済成長率が高い国=必ず株価も大きく上昇する」というわけではありません。

経済成長と株式投資のリターンは必ずしも同じではないため、投資する際にはリスクも含めて考えることが重要です。


■新興国へ投資できる代表的な商品

新興国株式へ分散投資する投資信託・ETFもあります。

代表例として、

  • eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
  • iShares MSCI Emerging Markets ETF(EEM)

などがあります。

EEMは、MSCI Emerging Markets Indexへの連動を目指し、新興国の大型株・中型株へ幅広く投資するETFです。

2026年8月時点の経費率は『0.72%』となっています。

元記事では0.68%としていましたが、経費率は変更されることがあるため、今回の更新では最新の公式情報に修正しています。


■米国・日本・新興国はどれを選べばいい?

ここまで読むと、「結局どこの国に投資すればいいの?」と思うかもしれません。

しかし、これは投資目的やリスク許容度によって異なるため、一概に正解を決めることはできません。

たとえば、

米国株式

→ S&P500などを通じて米国の大型企業へ幅広く投資できる

日本株式

→ 日経平均やTOPIXなどを通じて日本企業へ投資できる

新興国株式

→ 将来的な経済成長が期待される一方、政治・為替・地政学などのリスクも比較的大きい

という特徴があります。

さらに、国を一つに絞らず、全世界株式型の投資信託を利用して複数の国・地域へまとめて分散投資する方法もあります。

どの商品が優れているかだけで考えるのではなく、

「自分はどの地域へ、どの程度のリスクを取って、何年間投資するのか」を考えることが重要だと思います。


■投資信託・ETFではコストも確認しよう

同じような指数へ投資する商品でも、投資信託やETFによってコストは異なります。

代表的なのが、

投資信託 → 信託報酬

ETF → 経費率

です。

長期投資では、こうした小さなコストの差が長期間積み重なります。

そのため、

  • どの指数に連動するのか
  • 信託報酬・経費率はいくらか
  • 純資産総額はどの程度か
  • どのような国・企業へ投資しているか
  • 為替リスクはあるか

などを確認してから商品を選ぶことが大切です。

また、信託報酬や経費率は変更される可能性があります。

本記事の数字だけで判断せず、購入前には必ず各運用会社の公式サイトや最新の目論見書をご確認ください。


■まとめ

今回は、米国・日本・新興国の代表的な指数と、それらに連動する投資信託・ETFについて紹介しました。

  • S&P500:米国を代表する大型株500社
  • ダウ平均:米国を代表する30社
  • NASDAQ100:NASDAQ市場に上場する大型非金融企業100社を中心とした指数
  • 日経平均:日本を代表する225銘柄
  • TOPIX:より幅広い日本企業を対象とする指数
  • 新興国株式:成長が期待される一方、政治・為替・地政学などのリスクにも注意
  • 投資信託やETFを比較するときは、投資対象だけでなく信託報酬・経費率などのコストも確認する

どの指数が一番優れているかを決めることよりも、それぞれの指数が「どの国・どの企業に投資しているのか」を理解することが大切です。

そして、自分の投資目的・運用期間・リスク許容度に合った商品を考えていきましょう。


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■参考・情報源

本記事の作成・情報更新にあたり、主に以下の公式情報を参考にしています。

※各指数の構成銘柄、投資信託の信託報酬、ETFの経費率等は変更される場合があります。最新情報は各指数提供会社・運用会社の公式サイトや最新の目論見書をご確認ください。


■免責事項

本記事は、株式投資や投資信託、ETF、株価指数などに関する一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨または勧誘するものではありません。

掲載している情報については、記事作成・更新時点で確認した情報をもとにしていますが、その正確性・完全性・将来性を保証するものではありません。

株式、投資信託、ETF等の金融商品には、価格変動、為替変動、信用、金利、カントリーリスクなどがあり、元本割れとなる可能性があります。

また、過去の運用実績や指数の推移は、将来の投資成果を保証するものではありません。

実際に投資を行う際は、最新の目論見書・商品情報等をご確認のうえ、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

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