情報更新日:2026年8月25日
※本記事は、公開後も必要に応じて内容を見直し、情報を更新しています。
■はじめに

株式投資を続けていると、
「株価が大きく下がったけれど、今は買い時なのか?」
「まだ下がるのではないか?」
「暴落しているときに本当に投資して大丈夫なのか?」
と悩む場面があります。
私自身も投資を始めたばかりの頃は、株価が大きく下落すると不安になり、なかなか買い増しすることができませんでした。
しかし、投資について勉強する中で、私の考え方に大きな影響を与えた言葉があります。
それが、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が株主向け書簡で示した、
「周囲が貪欲なときには慎重になり、周囲が恐れているときには投資機会を探す」
という考え方です。
バフェット氏は2004年のBerkshire Hathawayの株主向け書簡でも、投資家が市場参加のタイミングを判断しようとするのであれば、他の投資家が熱狂しているときには慎重に、恐怖が広がっているときには逆の視点を持つという趣旨を述べています。
ただし、「暴落したら必ず買えばいい」という意味ではありません。
株価が下落している途中でさらに大きく下落することもありますし、どこが底値になるのかを正確に予測することはできません。
そこで私は、「市場参加者が現在どの程度不安を感じているのか」
を確認する参考材料として、いくつかの市場心理・オプション市場の指標を確認しています。
今回は、私自身が追加投資を考える際に参考にしている、
- Fear & Greed Index
- VIX指数
- Put/Call Ratio
の3つについて紹介します。
なお、これらはあくまで投資判断の参考材料です。
特定の数値になれば株価が反発することを示すものではなく、売買シグナルでもありません。
■Fear & Greed Indexとは?
Fear & Greed Indexは、CNNが公表している米国株式市場の投資家心理を確認するための指標です。
指数は、0〜100で表示されます。

基本的な考え方としては、
- 0に近いほど「Fear(恐怖)」
- 100に近いほど「Greed(強欲)」
が強い状態を示します。
Fear & Greed Indexでは、単純に株価の上げ下げだけを見るのではなく、
- Market Momentum
- Stock Price Strength
- Stock Price Breadth
- Put and Call Options
- Market Volatility
- Safe Haven Demand
- Junk Bond Demand
という7つの指標を組み合わせて市場心理を数値化しています。
つまり、
「現在の米国株式市場が楽観的なのか、悲観的なのか」を大まかに確認できる指標と考えると分かりやすいでしょう。
私はFear & Greed Indexが「Extreme Fear(極度の恐怖)」に入っている場合、
「市場参加者の心理がかなり悲観的になっているのではないか」と考え、追加投資を検討する材料の一つにしています。

ただし、
Fear & Greed Indexが低いから株価がすぐ反発するとは限りません。
Extreme Fearの状態がしばらく続く可能性もあります。
そのため私は、この指標だけで投資判断をすることはありません。
■VIX指数とは?
続いて、私が確認しているのが、VIX指数です。

VIXは「恐怖指数」と呼ばれることもありますが、正式には、
Cboe Volatility Indexという指数です。
Cboeによると、VIX指数はS&P500指数のオプション価格をもとに、
市場が今後30日間にどの程度の値動きを予想しているかを表した指数です。
つまり、
VIXが高い=市場が大きな値動きを想定しているということになります。
ここで非常に重要なのが、
VIXは「株価が下がる方向」を直接予測している指数ではないという点です。
あくまで「予想される値動きの大きさ」を表しています。
ただし、株価が急落する場面では投資家の不安が高まり、VIXも大きく上昇することが多いため、「恐怖指数」と呼ばれています。

私自身は、VIXが平常時より大きく上昇している場合、
「市場参加者の不安がかなり強くなっている可能性がある」と考えます。
例えばVIXが30前後やそれ以上まで上昇した場合には、追加投資を検討することがあります。
ただし、「VIX30以上=買い」という正式なルールが存在するわけではありません。
あくまで私自身が市場心理を確認するための目安として利用しています。
■Put/Call Ratioとは?
もう一つ参考にしているのが、Put/Call Ratio(プット・コールレシオ)です。
Put/Call Ratioは、簡単に言えば、
プットオプションの取引量 ÷ コールオプションの取引量で計算される比率です。
一般的には、
- Put(プット)=売る権利
- Call(コール)=買う権利
です。
投資家が株価下落に備える場合、プットオプションが利用されることがあります。
そのため、
Put/Call Ratioが高くなると、市場参加者の警戒感や不安が強くなっている可能性がある
と解釈されることがあります。
Cboeも、Put/Call Ratioについて、高い比率は投資家の不確実性が高まっているサインとして見られることが多いと説明しています。
一方で注意点もあります。
実際のオプション取引では、
- ヘッジ
- 裁定取引
- 複数のオプションを組み合わせた戦略
なども行われています。
そのため、「Put=必ず弱気」「Call=必ず強気」と単純に判断できるわけではありません。
また、Cboeでは、
- Total Put/Call Ratio
- Index Put/Call Ratio
- Equity Put/Call Ratio
- SPX Put/Call Ratio
など複数の比率が公表されています。
つまり、「どのPut/Call Ratioを見ているのか」によって数値も意味も変わります。

私はPut/Call Ratioが通常より上昇している場合、
「市場参加者が下落への警戒を強めているのではないか」
という参考材料の一つとして利用しています。
元の記事では「1.15以上」を一つの判断基準としていましたが、
1.15を超えれば相場が反転するという一般的・公式な基準が存在するわけではありません。
そのため現在は、特定の数字だけではなく、
過去の水準と比較して大きく上昇しているかという視点で見るようにしています。
■3つの指標を一覧で整理
ここまで紹介した3つの指標を簡単に整理すると、以下のようになります。
| 指標 | 主に確認できること | 数値が高い・低いときの考え方 |
|---|---|---|
| Fear & Greed Index | 米国市場全体の投資家心理 | 低いほど恐怖、高いほど強欲 |
| VIX指数 | S&P500の今後30日の予想変動率 | 高いほど大きな値動きへの警戒が強い |
| Put/Call Ratio | オプション市場のプットとコールの取引比率 | 高い場合、警戒感が強い可能性 |
重要なのは、どの指標も未来の株価を正確に予測するものではないということです。
私は、「買いか、売りか」を直接教えてくれる指標としてではなく、
「現在の市場参加者の心理状態を確認するための温度計」のようなものとして利用しています。
■私が追加投資を考えるタイミング
私はこれらの指標を単独ではなく、複数組み合わせて確認しています。
例えば、
- Fear & Greed IndexがExtreme Fear
- VIXが通常より大きく上昇
- Put/Call Ratioも過去の水準と比較して高い
- 株式市場全体が大幅に下落している
- ニュースやSNSでも悲観的な意見が増えている
という状態になった場合、
「市場全体がかなり悲観的になっている可能性がある」と考えます。
そして、自分自身の資金状況や投資対象を確認したうえで追加投資を検討します。
ここで大切なのは、「指標が○○になったから絶対に買う」ではありません。
私自身も、
- 投資対象の業績
- 株価のバリュエーション
- 自分の資産配分
- 現金比率
- 生活防衛資金
- リスク許容度
なども確認します。
■暴落=必ず投資チャンスではない
私は暴落局面で追加投資を検討することがあります。
しかし、「暴落=必ず買い時」とは考えていません。
例えば個別株の場合、
株価が50%下落していても、
- 業績が悪化している
- 財務状況が悪化している
- 事業の競争力が失われている
- 将来の成長シナリオが崩れている
のであれば、
「安くなったから買う」だけでは危険です。
株価が大きく下がったことと、
企業価値に対して割安になったことは必ずしも同じではありません。
そのため個別株の場合は、市場心理の指標だけではなく、企業の決算や財務内容についても確認する必要があります。
一方、広く分散されたインデックス投資の場合でも、株価がさらに下落する可能性はあります。
暴落時の追加投資は、
自分の投資方針・資金余力・リスク許容度を確認したうえで判断することが重要だと思います。
■私は一括投資ではなく段階的に投資する
暴落時に最も難しいのが、「どこが底なのか分からない」ということです。
株価が20%下落したから、
「もう底だろう」と思って投資しても、その後さらに10%、20%と下落する可能性があります。
逆に、「もっと下がるまで待とう」と思っているうちに反発してしまう場合もあります。
そのため私は、
一度にすべての資金を投資するのではなく、段階的に投資するという方法を意識しています。
例えば、
- 市場が下落し始めた段階 → 少額投資
- VIXなどの不安指標がさらに上昇 → 追加投資
- 市場がさらに大きく下落 → さらに追加投資
というように、資金を分けて投資します。
元の記事では、
- VIX25超え → ○万円
- VIX30超え → ○万円
- VIX35超え → ○万円
というルールを例にしていました。
現在もこのように数値を参考にすることはありますが、
VIXだけで機械的に投資するのではなく、市場環境や自分の資金状況もあわせて判断する
ことを意識しています。
■なぜ事前にルールを決めるのか?
暴落時には、ニュースやSNSなどで悲観的な情報が増えます。
例えば、
「まだ下がる」
「○○ショックが始まった」
「株式投資は危険だ」
といった情報を大量に目にすることがあります。
そうなると、本来買おうと思っていた場面でも、怖くなって買えなくなることがあります。
私自身もそうでした。
だからこそ、
「こういう状態になったら少額投資する」
「さらに下がったら追加する」
というルールを、相場が落ち着いているときに考えておきます。
もちろん、そのルールが将来の利益を保証するわけではありません。
しかし、感情だけで投資判断をしないための仕組みとしては役立つと感じています。
■長期投資では「暴落に備えておく」ことも大切
株式市場では、暴落そのものを避けることは難しいと思います。
長期投資を続けていれば、大きな下落を経験する可能性があります。
だからこそ重要なのは、
「暴落が起きないことを願う」のではなく、「暴落が起きたらどうするかを事前に考えておくこと」
だと思います。
例えば、
- 生活防衛資金を確保しておく
- 投資余力となる現金を残しておく
- 投資比率を高くしすぎない
- 自分のリスク許容度を把握する
- 暴落時のルールを決めておく
といった準備です。
私自身も、「暴落時に追加投資したい」と思っていても、余剰資金がなければ投資できません。
そのため、平常時から現金比率や生活資金を意識するようにしています。
■まとめ
今回は、私が暴落時の市場心理を確認する際に参考にしている、
- Fear & Greed Index
- VIX指数
- Put/Call Ratio
について紹介しました。
これらの指標を見ることで、「市場参加者が現在どの程度不安を感じているのか」を考える材料にすることができます。
ただし、これらの指標は株価の底値や反発時期を予測するものではありません。
Fear & GreedがExtreme Fearだから、
VIXが30を超えたから、
Put/Call Ratioが高いから、
という理由だけで株を購入すればよいわけではありません。
私自身は、
- 市場心理
- 投資対象
- 資産配分
- 現金余力
- リスク許容度
などを確認しながら、追加投資を検討しています。
そして、底値を正確に当てることはできないと考えているため、一括投資ではなく段階的に投資することを意識しています。
ウォーレン・バフェット氏の言葉にもあるように、市場全体に恐怖が広がっているときに投資機会が生まれる可能性はあります。
しかし、「恐怖がある=必ず買い」ではありません。
大切なのは、市場の雰囲気だけに流されず、自分自身の投資ルールを持つことだと思います。
暴落が来てから慌てるのではなく、相場が落ち着いているときに、
「自分ならどうするのか?」を一度考えてみてはいかがでしょうか。
■次におすすめの記事
今回は、私が暴落時に参考にしているFear & Greed Index、VIX指数、Put/Call Ratioについて紹介しました。
こうした指標を理解するだけでなく、投資について継続的に学び、自分なりのルールを作ることも大切だと思っています。
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■参考・情報源
本記事の作成・内容確認にあたり、以下の公式情報を参考にしています。
- CNN「Fear & Greed Index」
- Cboe Global Markets「VIX Index」
- Cboe Global Markets「VIX FAQ」
- Cboe Global Markets「U.S. Options Daily Market Statistics」
- Cboe Global Markets「Put/Call Ratio」に関する解説
- Berkshire Hathaway「2004 Annual Report / Chairman’s Letter」
※Fear & Greed Index、VIX指数、Put/Call Ratioなどの数値は日々変動します。最新の数値については、それぞれの公式サイトをご確認ください。
※各指標に「この数値を超えれば必ず相場が反転する」という公式な基準があるわけではありません。本記事で紹介している数値や活用方法の一部は、筆者自身が市場環境を確認する際の目安です。
■免責事項
本記事は、筆者自身の投資経験や市場の見方を紹介することを目的としたものであり、特定の金融商品・銘柄の購入や売却、相場のタイミングを推奨するものではありません。
Fear & Greed Index、VIX指数、Put/Call Ratioなどは、将来の株価や市場の底値を保証・予測する指標ではありません。
投資には元本割れのリスクがあります。
最終的な投資判断は、ご自身の資産状況、投資目的、投資期間、リスク許容度などを踏まえ、ご自身の判断と責任で行ってください。
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